1. オープン・フォー・ビジネス
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オープン・フォー・ビジネス

「対応力の高い組織」としてデジタル時代の競争に勝ち抜く

決定論的な思考は時代に即していません...オープンで相互に接続されたリアルタイムの世界で新しい「有機的な」働き方をすすめていく必要があります。

Michel Zarka 氏
Theano Advisors 社、創業者兼経営パートナー

ハイテク業界の複雑化はますます進んでいます。ハードウェア、エレクトロニクス、ソフトウェア、サービス、コンテンツで構成される高度な製品を制作する一方で、これらの製品は世界中の厳しいさまざまな要求と規制を満たす必要もあります。しかし、複雑化のスピードを減速させることはできません。

実際、連携プロセスを促進し、イノベーターに権限を与え、階層レベルを平坦化し、外部の関係者とのバリューチェーンを活用して、対応力を高めより俊敏に対応する必要があります。

これらの新たな課題と可能性には、新しい呼び名が付いています。例えば、「マスカスタマイゼーション」(「大量個別化」または「オーダーオブワン」とも呼ばれる)、「共創」、「エクスペリエンス思考」は広く定着してきている用語です。

これらの用語が指針となり、デジタル統合、シミュレーション、リアルタイムでのコラボレーションを通じて製品やソリューションを想像する新しい方法がうまれます。これは必要であると同時に感性を刺激する方法でもあります。非常に変動的で予測不可能な市場で、対応力と競争力を維持しようとするハイテク業界のイノベーション企業がゲームチェンジャーになるための道のりです。

対応力の高いビジネスの開発

時間とリソースへの圧力が高まる中、アジャイルで対応力の高い手法により、現在のイノベーション・プロセスの障壁や障害をなくし、以前は不可能であった、社内外およびその他リソースを引き出すことができます。

「オープン・イノベーション」の実践により、形式的に組織された社内リソースによる閉鎖型イノベーション・プロセスから、外部リソースの多様な才能を関与させることで革新を起こすイノベーション・プロセスに移行できます。「パートナー、顧客、コンサルタント、政府機関、クラウド・ソーシングなどから企業内で活用できるブレインパワーを補強することで、企業のインプットを増やし、真に革新的なソリューションを見つける機会を増やすオプションを飛躍的に拡大できます」

パートナー、顧客、コンサルタント、政府機関、クラウド・ソーシングなどから企業内で活用できるブレインパワーを補強することで、企業のインプットを増やし、真に革新的なソリューションを見つけるチャンスを飛躍的に拡大できます

Allan Behrens 氏
Taxal 社 Managing Director

Compass 誌に掲載の記事では、Taxal 社のマネージング・ディレクター兼英国 Manufacturing Service Thought Leadership Network のボード・メンバーであるAllan Behrens氏は、次のように説明しています。

「利用可能なブレインパワーを拡大することが、企業が他の企業を買収し、戦略的パートナーシップを結ぶ主要な理由のひとつです。確立されている企業文化に新しいアイデアや新たな働き方をもたらします...究極的には、イノベーションの文化を創る最良の方法は、オープンな取り組みから得られる新しいアイデアや、それを可能にするプラットフォームと方法に対してオープンであることです。現代の技術により、これまでよりもオープン・イノベーションは容易です。しかし、先見的な思考のビジネスにとって最も重要なことは、新鮮な視点で目を見開いて機会を見出すことです」

国際的なオープン・イノベーション・コンサルタント、Bluenove 社長兼 COO である Martin Duval 氏もこれに同意しています。「あらゆる業種においてイノベーションのための予算とリソースの緊縮化が取られるなど、私たちみなの環境がますます複雑化するにつれ、技術変化 (モバイル、ウェブ、接続型デバイスなど) のペースを速めることが生き残るために不可欠となっています。これには、企業の従業員だけでなく、エコシステム (スタートアップ企業、中小企業、サプライヤー、顧客、大学、団体など) の共同イノベーションと共創のプロセスにおける集合的なインテリジェンスの習得とコラボレーションの推進など、数ある持続可能な開発の課題に取り組むことも含まれます」」 実践的な観点から、彼は次のように述べています。「外部とのコラボレーション・プラットフォームは、社内のアイデア管理プラットフォームへの入り口、もしくは融合さえ提供します。ステージ・ゲート・プロセスを通じて社外からのアイデアと社内のアイデアを合体させる、あるいは社内で発案されたアイデアを外部コミュニティにテストしてもらうことが可能となります。」

組みひも型の組織

フォーチュン 500のコンサルタント企業、Theano Advisors 社、CEO 兼創業者Michel Zarka氏は、「Braided Organization (組みひも型組織)」という語を造り、変遷に必要なビジネス変革を表現しています。 彼は同僚の Isabella Raugel 氏と Elena Kochanovskaya 氏との共著で次のように述べています。「組みひも型組織とは、関係者のエクスペリエンス最適化の創出を目指すものです。その結果、より効率的に人々を関与させ、最適なリスク管理を支援して、最終的には成長を促進します」 「組みひも型組織は、企業構造の根底にありそれを支える関係性とやり取りのパターンに働きかけます。ネットワーク設計の原則 (人員のやり取りを最適化する方法)、技術 (ユーザーにとり情報交換が簡単なデジタル・プラットフォーム) の両方を使用して「組みひも」を創り、組織内外のコンピテンシーと人材を最適に織り交ぜます。」
Zarka 氏は、開発と財務のリスクを削減しながら、革新プロセスを活性化するオープン性、アジリティ、対応力を重視しています。組みひも型企業には、ソリューションの特定と達成のスピードを大幅に向上させるメリットがあります。 これらすべての要因により、ハイテクビジネスのスタートアップ企業からグローバル企業まで、より迅速かつ効率的に革新することが可能になり、厳しい市場環境にもとめられる、あらゆる重要な競争力を維持できます。
学ばなければ順応はできませんし、試してみる自由がなければ学ぶことはできません。

Dave Gray 氏
The school of the possible、創業者兼 CEO

自由の要因

「学ばなければ順応はできませんし、試してみる自由がなければ学ぶことはできません。」と『コネクトー 企業と顧客が相互接続された未来の働き方』の著者、Dave Gray 氏は述べています。」 「実験や学習ができない、厳しい規定や手順を従業員に強いている企業が依然として多すぎます。今日のビジネス環境は不確実で変動的です。どのように行動すれば良い成果が得られるかを事前に知ることは不可能です。従業員に意思決定の自由を与える、コネクテッド企業はより早く学習し、より早く機動できます。他社がリスクを分析している間に、コネクテッド企業は機会をつかんでいます」 新製品開発 (NPI) の機会獲得は、この業界で重要です。技術産業起業家であり、ナノスケールの材料研究と開発のための分析ツールを開発する Protochips 社のエグゼクティブ・ボード・チェアマンである Michael Zapata 氏は、ハイテク企業が NPI で成功するには3つの要素の習得が重要であると強調しています。
  1. ツール、プロセス、メソドロジー、これがなくてはゲームに参戦すらできません。
  2. あらゆるレベルの経営陣に対し、イノベーション企業文化を呈示すること。
  3. NPI を成功および推進させる方法を熟知している適切な人物を適切なポストにつけること。
最初の 2 つが正しくても、不適切な人物を重要なリーダーシップのポストに就けてしてしまうと、結局は失敗すると警告しています。「プロセスや官僚主義的なことばかり話しているようでは、単なるマネジャーに過ぎません」と Zapata 氏は主張しています。対照的に、真のリーダーとは市場やリスクについて語り、アイデアを実行します。

アイデア共有の文化が奨励する企業 (...) では、NPI プロセスで成功できるものです。

Robert Handfield 氏
Executive Director of the Supply Chain Resource Cooperative

実行している企業

パナソニック社のように、サプライヤー、同僚、そして顧客とのコラボレーティブな対話で、アイデア共有の文化を奨励する企業では、知識のオープンなやり取りを促進して、NPI プロセスを成功していると Robert Handfield 氏 (米国ノースカロライナ州米国ローリーのノースカロライナ州立大学、サプライチェーン・マネジメント教授兼「The Journal of Operations Management」コンサルティング・エディター) は述べています。彼によれば「これが出来ている企業はほとんどありません」。「関係と信頼を築くのに時間がかかります」 英国の発明者であり、ダイソン社の創業者兼最高経営責任者 Sir James Dyson 氏は、創造的な自由を唱えています。「新しいアイデアは社会を発展させ、成長をもたらします。創造性により、電気自動車やクリーン・エンジンのような斬新な技術がうまれます。意欲的な設計者のすばらしいアイデアを世界中の人々が購入したがる製品にするには、私たちのサポートが必要です」 「ダイソン社のエンジニアの仕事は不満を持つことから始まります」と彼は説明しています。「不満を持ち寄って、アイデアをブレーンストーミングします。どんなメソドロジーにも縛られません。事実、リスクが高いほど、より良いアイデアです。私たちは、根拠のないアイデアを、きっとうまくいくだろうと仮定し、すすめることを「間違った考え方」と呼んでいます。」 良いアイデアが生まれたら、それを生産する必要があります。製造は複雑です。技術の向上、生産率の向上、サプライチェーンのシフトにより、製品の生産コストは安くなりましたが、良いものをつくることが逆に難しくなっています。しかしこれに変化が見られます。製造業は自立の道を歩み始めています。ルールを壊し、新しい形態の生産ファイナンスを通じて、プロセスを簡素化し、中間業者のカットをすすめています」

世界各国のハイテク成功事例

今まで思いもよらなかったことを短期間で可能にしたお客様の実例を見ていただくのが一番です。ここでは、3DEXPERIENCE の真のメリットを活用している全く異なる 2 種のビジネスを実際にお客様の口からご紹介・ご説明していただきます。

Dong Yang E&P 社、設計問題の検出を 5% から 45% に向上

2 分 52
3DEXPERIENCE プラットフォームにより、当社は企業全体の連携プラットフォームを構築する機会を得ました。

Youn-Ik Nam 氏
Dong Yang E&P 社 Managing Director R&D
最初の事例は、韓国のエネルギー・電力部品メーカー、Dong Yang E&P 社についてです。同社は、開発チームの効率化の向上、早期の問題特定、製品開発ライフサイクル全体を通じてのコラボレーションの促進に取り組んでいます。 3DEXPERIENCE およびアクセラレーテッド・デバイス・インダストリー・ソリューション・エクスペリエンスにより、設計問題の早期検出率を 5% から 45% に大幅に向上させました。さらに今後も向上が引き続き見込まれます。事例をご覧ください。

V-ZUG 社が設計変更サイクルタイムを 50% 短縮

4 分 12
3DEXPERIENCE プラットフォームを活用して、未来に備え基盤を構築中です。

Ernst Dober 氏
V-ZUG 社、開発・サービス責任者
二つ目の事例は、スイスの高級家電製品メーカー、V-ZUG 社です。同社では、お客様や規制要件の要求が高まる中、複雑な製品ラインアップ開発を管理する、革新的で新しいプラットフォームを必要としていました。 ハイテク・オペレーショナル・エクセレンス・ソリューション・エクスペリエンスにより、プロセスとデジタル・ワークフローを簡素化して、変更サイクルタイムを 50% という驚異的な数値まで短縮するのに長くはかかりませんでした。この事例の全文を読む。

組みひも型組織

組みひも型組織では、ポジティブな企業エクスペリエンスに向けて、新たな価値の創出力と新しい方法を取り入れています。

詳しくは、Theano Advisors 社の組みひも型組織 (the Braided Organizations) ホワイトペーパーをダウンロードしてください。